「技能実習生=治安悪化」ではない。ーデータが示す現実と、私たちの取り組み

「技能実習生なんて受け入れるな!」「外国人は出ていけ」と憤る人が知らない“データの真実”…外国人による犯罪は本当に増えているのか?

外国人検挙件数

画像から、外国人の増加が直接的に治安の悪化にはつながっていないことが分かります。

2025年7月27日、佐賀県伊万里市に住むベトナム人技能実習生の男が、強盗殺人などの疑いで逮捕された。

今回のような事件が起きると、「やはり実習生は何をするかわからない」という先入観を多くの人が強めてしまう。

環境の悪い場所で働かせられたり、ハラスメントを受けたりした挙句、失踪するといった問題ばかりが報道でフォーカスされるため、「技能実習生=かわいそうな境遇に置かれた犯罪者予備軍」という印象が広がりがちだ。

しかし実際には、現在の会社や仕事に満足している技能実習生のほうが圧倒的に多い。

2023年に外国人技能実習機構が実施した調査によれば、帰国した元実習生の92.1%が「技能実習で学んだことが役に立った」と答えている。

 また、昨年行われた別の調査でも、「日本での生活に満足している」と答えた実習生は、全体の8割を超えていた。多くは職場と良好な関係を築き、安定して働いているのだ。

もちろん問題がないわけではない。賃金未払いなどの法令違反は依然として発生しているし、今回の事件のように、「とんでもない実習生」が存在するケースもある。だが、それは全体の一部であり、大半の実習生が日本で円満に働いている事実を見落としてはならない。

大切なのは、感情と事実を切り分けて考えることである。事件に憤りを感じるのは当然だが、その矛先を外国人全体に向けるのではなく、こうした悲劇を二度と起こさないための方策を冷静に探るべきである。

感情論に流されることなく、事実を正しくとらえ、現実的な解決策を探ること。これが、この事件から私たちが学ぶべき最も重要な教訓ではないだろうか。

当組合は受け入れた技能実習生が気持ちよく働ける環境を目指し、本人に寄り添うことで、不満や不安を抱えたまま過ごすことがないよう日々取り組んでいます。

受入企業様と共に技能実習生をサポートし、技能実習生が個々の力を存分に発揮できる環境を整えれば、結果として、企業にとっての良い人材(人財)を育てることができると考えています。

技能実習生の受入にご興味をお持ちの企業様からのご連絡をお待ちしております。